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SAL2875 (2.8/28-75 SAM) (28-75mm F2.8 SAM)
4-6
4-3-2. 光軸の調整
1. WIDE
端
(28 mm)
および
TELE
端
(75 mm)
でのフランジバックを確認し,
CB
を確認する。
2.
後遮光筒を取り外す。
3.
ズームを
TELE
の方向に作動させ,指示のセムスネジを若干緩める。
注意
:
4
群レンズ枠
B
組立に接着されているボンドを除去してください。
ボンドが除去できない場合は
4
群組立を交換してから調整して下さい。
4. CB
が流れている方向に
4
群レンズ枠
B
組立を動かして,手順
3
で緩めたセムスネジを締め付ける。
後遮光筒
セムスねじ
セムスねじ
4群レンズ枠B組立
4群レンズ枠B組立
*3方向同じように塗布する
ボンド (B-110)
を塗布
(セムスねじ間)
ボンド (B-110)
を塗布
(セムスねじの両脇)
Fig.4-3-6
5.
後遮光筒を取り付け,再度「
4-3-1.
光軸の確認」を行い,規格値を満足するまで手順
1.
∼
4.
を繰り返し調整する。
6.
調整後,
Fig.4-3-6
のようにボンド
(B-110)
を塗布する。
4-1-2.
調整手順
4-4.
投影解像力の確認/調整
4-4-1. 投影解像力の確認
レンズ投影器の設定
使用機器
レンズ投影器およびスライダック(出力電圧
: AC 100 V
)
注意
:
レンズ投影器は,スライダック(出力電圧
: AC 100 V
)を接続して使用してください。
A
マウントアタッチメント
スクリーン(アートポスト紙)
巻尺
平面ミラー(
巻尺
平面ミラー(
SLR
用等)
1.
準備
1)
下記手順
(1)
∼
(3)
を行い,確認する焦点距離に応じてレンズ投影器内部のレンズを組み合わせる。
(1)
レンズ投影器の蓋を開く。
(2)
左右の固定テコを引っ張りながら回転させる。
(3)
レンズを取り外す。または取り付ける。
注意
注意
:
取り付ける位置や向きを間違えないように注意してください。
レンズ投影器
焦点距離(f)によるレンズの組み合わせ
レンズ
固定テコ
固定テコ
蓋
f=18∼35 mm
f=35∼100 mm
f=100∼200 mm
f=200∼300 mm
熱吸収フィルタ
チ
ャ
ー
ト
チ
ャ
ー
ト
チ
ャ
ー
ト
チ
ャ
ー
ト
フ
ィ
ラ
メ
ン
ト
フ
ィ
ラ
メ
ン
ト
フ
ィ
ラ
メ
ン
ト
フ
ィ
ラ
メ
ン
ト
Fig.
4-4-1
•
•
•
•
•
•
•
•
SAL2875 (2.8/28-75 SAM) (28-75mm F2.8 SAM)
4-7
2)
被検レンズをレンズ投影器に取り付け,使用機器を
Fig. 4-4-2
のように設定する。
3)
レンズ投影器のファンスイッチを
ON
にした後で,ランプスイッチを
ON
にする。
投影距離
レンズ投影器
チャート
ファンスイッチ
ランプスイッチ
平面ミラー
スクリーン
Aマウントアタッチメント
被検レンズ
F
L
Fig.
4-4-2
4)
被検レンズのフォーカスリングを回して,スクリーン上の中心投影像
(y = 0)
がはっきりと見えるようにピントを合わせる。
5)
スクリーン上の中心投影像
(y = 0)
に平面ミラーを重ね合わせ,反射光が被検レンズの中心を照らすようにレンズ投影器の位置を
調節する。
2.
投影解像力の確認方法
1)
被検レンズのフォーカスリングを回して,スクリーン上の中心投影像
(y = 0)
が出来るだけ細かな線まで鮮明に見えるようにピント
を合わせる。
2)
中心投影像
(y = 0)
の投影解像力本数(最高解像力)の数値(投影解像力本数)を読み取る。
数値は解像力本数
S像
M像
Fig.
4-4-3
3)
スクリーン上の
y = 9
または
y = 12
または
y = 15
または
y = 18
を見ながらレンズ投影器のマウント回転板を回転させ,投影解像力が
最も悪い(低い)ところで止める。
サジタル
(S)
像,およびメリジオナル
(M)
像(
3
本の線)の明暗が確認可能な最も細かな線(解像限界)の数値(投影解像力本
数)を読み取る。
注意
注意
:
解像限界確認時は,偽解像に注意してください。
偽解像とは,解像力を越えた細かな線があたかも解像しているかのように黒/白の条線として見える現象です。
この場合,
Fig. 4-4-4
のように
3
本の条線の白黒が反転して
2
本または
4
本に見えることがありますので,解像限界と混同しないように注意
してください。
正常
偽解像
Fig.
4-4-4
4)
被検レンズの焦点距離および投影距離を変更し(ズームの場合),各焦点/投影距離で
S
像および
M
像の投影解像力本数が
Table 4-4-1
の規格値を満足していることを確認する。
規格値
焦点距離
f (mm)
投影距離
(m)
投影解像力本数
(
本
/mm)
中心
(y' = 0)
周辺
(y' = 15)
周辺
(y' = 18)
S
M
S
M
28
1.1
100
本以上
25
本以上
25
本以上
25
本以上
25
本以上
50
2.0
75
3.0
Table
4-4-1
5)
投影解像力を確認して,規格を満足していない場合は,「
4-4-2.
投影解像力の調整」を行う。
4-4-2. 投影解像力の調整
注意
:
投影解像力を確認し,規格値を満足していない場合には投影解像力調整を行ってください。
1. WIDE
端
(28 mm)
での投影解像力を確認し,片ボケ
(
前ピン,後ピン
)
を確認する。
2.
後遮光筒を取り外す。
3.
ズームを
TELE
の方向に移動させ,指示のセムスネジを若干緩める。
注意
:
4
群組立に接着されているボンドを除去してください。
ボンドが除去できない場合は
4
群組立を交換してから調整して下さい。
4.
後ピンから前ピン方向に
4
群組立を動かして,手順
3
で緩めたセムスネジを締め付ける。
後遮光筒
セムスねじ
セムスねじ
4群組立
4群組立
*3方向同じように塗布する
ボンド (B-110)
を塗布
(セムスねじ間)
ボンド (B-110)
を塗布
(セムスねじの両脇)
Fig.4-4-5
5.
後遮光筒を取り付け,再度「
4-4-1.
投影解像力の確認」を行い,規格値を満足するまで手順
1
∼
4
を繰り返し調整する。
6.
調整後,
Fig.4-4-5
のようにボンド
(B-110)
を塗布する。
4-1-2.
調整手順
SAL2875 (2.8/28-75 SAM) (28-75mm F2.8 SAM)
4-8
4-5.
像点移動量
(
焦点距離
)
/フランジバック
(f F)
の確認/調整
この項では
,
ズーミングで焦点距離を変化させた時に起こるピント位置の変化量の確認/調整方法を記載しています。
使用機器
1000 mm
コリメータ
フランジバック測定器
A
マウントアタッチメント
フランジバックゲージ
(43.50 mm)
4-5-1. 像点移動量(焦点距離)/フランジバック(f F)の確認
1.
準備
1)
「
4-3.
光軸の確認
/
調整」の「
1.
準備」を実行する。
2.
像点移動量
(
焦点距離
)
の確認
1)
ズームを
TELE
端
(75 mm)
にセットする。
2)
フランジバック測定器のノブを回転させて
44.56 mm
にセットする。
3)
フォーカスリングを近端から回転させて
,
ピントを合わせる。
4)
ズームを
TELE
→
WIDE
,
WIDE
→
TELE
に回して,各焦点距離において規格値を満足していることを確認する。
注意
:
フォーカスリングは回さないでください。
規格値
焦点距離
f (mm)
フランジバック値
f F (mm)
75
44.56
±
0.03 (44.53
∼
44.59)
60
50
44.56
±
0.09 (44.47
∼
44.65)
35
28
44.56
±
0.05 (44.51
∼
44.61)
Table
4-5-1
5)
被検レンズのフランジバック値
(f F)
が
Table 4-5-1
の規格値を満足していない場合は,
「
4-5-2.
像点移動量
(
焦点距離
)
/フランジ
バック値
(f F)
の調整」を行う。
3.
フランジバック
(f F)
の確認
1)
ズームを
TELE
端
(75mm)
または
WIDE
端
(28mm)
,フォーカスをオーバー無限端にセットする。
2)
フランジバック測定器のノブを回転させてピントを合わせ,このときのフランジバック値を確認する。
規格値
(
オーバー無限端
)
焦点距離
f (mm)
フランジバック値
f F (mm)
75
45.56
±
0.15 (45.41
∼
45.71)
28
44.64
∼
44.79
Table
4-5-2
3)
被検レンズのフランジバック値
(f F)
が
Table 4-5-2
の規格値を満足していない場合は,「
4-5-2.
像点移動量
(
焦点距離
)
/フランジバ
ック
(f F)
の調整」を行う。
4-1-2.
調整手順
•
•
•
•
•
•
•
4-5-2. 像点移動量(焦点距離)/フランジバック(f F)の調整
1.
準備
「
4-5-1.
像点移動量
(
焦点距離
)
/フランジバック
(f F)
の確認」を行い,被検レンズのフランジバック
(f F)
が,
Table 4-5-1.
の規格値を
満足していないことを確認する。
2.
調整方法
1)
ズームを
TELE
端
(75 mm)
,フォーカスをオーバー無限端にセットする。
2)
フランジバック測定器のノブを回転させてピントを合わせ,このときのフランジバック値を確認する。
(f't)
3)
手順
2)
の結果から,以下の計算式により,
1
群調整ワッシャの増減量を求める。
T1 = (f't - 45.56)/2 T1: 1
群調整ワッシャの増減量
f't:
TELE
端
(75 mm)
,オーバー無限端のフランジバック値
4)
手順
3)
で求めた結果より,
1
群調整ワッシャを増減する。
また,
1
群調整ワッシャの厚みに合わせて,ねじを選択する。
T1
の値が正
(+)
の場合,
1
群調整ワッシャの厚みを増やす。
T1
の値が負
(-)
の場合,
1
群調整ワッシャの厚みを減らす。
1
群調整ワッシャ
部品コード
厚さ
(mm)
4-162-834-01
0.5
4-162-834-21
0.2
4-162-834-31
0.1
Table
4-5-3
ねじ
部品コード
部品名
選択基準
4-162-857-01
BT1P1.7x5B3C
1
群調整ワッシャの厚みが
1.2mm
以上
4-163-678-01
BT1P1.7x4B3C
1
群調整ワッシャの厚みが
1.2mm
未満
Table
4-5-4
フィルターねじ枠
1群組立
1群ワッシャ
1群調整ワッシャ
Fig.4-5-1
5)
ズームを
TELE
端
(75mm)
にセットする。
6)
フランジバック測定器のノブを回転させて,
44.56mm
にセットする。
7)
フォーカスリングを近側から回転させて,ピントを合わせる。
8)
ズームを
WIDE
端
(28mm)
にセットする。
注意
:
フォーカスリングは,回転させないでください。
9)
フランジバック測定器のノブを回転させてピントを合わせ,このときのフランジバック値を確認する。
(f'w)
10)
手順
9)
の確認結果から,以下の計算式により,バック調整ワッシャの増減量を求める。
TB = f'w - 44.56 TB:
バック調整ワッシャの増減量
f'w:
WIDE
端
(28mm)
,光学無限のフランジバック値
•
•
•
SAL2875 (2.8/28-75 SAM) (28-75mm F2.8 SAM)
4-9
11)
手順
10)
で求めた結果より,バック調整ワッシャを増減する。
TB
の値が正
(+)
の場合,バック調整ワッシャの厚みを増やす。
TB
の値が負
(-)
の場合,バック調整ワッシャの厚みを減らす。
バック調整ワッシャ
部品コード
厚さ
(mm)
4-162-875-21
0.05
4-162-875-31
0.1
4-162-875-41
0.2
Table
4-5-5
12)
ズームを
TELE
端
(75 mm)
にセットする。
13)
フランジバック測定器のノブを回転させて,
44.56 mm
にセット
する。
14)
フォーカスリングを近側から回転させて,ピントを合わせる。
15)
ズームを
MIDDLE (50 mm)
にセットする。
注意
:
フォーカスリングは,回転させないでください。
16)
フランジバック測定器のノブを回転させてピントを合わせ,この
ときのフランジバック値を確認する。
ときのフランジバック値を確認する。
(f'm)
17)
手順
16)
の確認結果から,以下の計算式により,
2
群調整ワッシ
ャの増減量を求める。
T2 = (f'm - 44.56)/5 T2: 2
群調整ワッシャの増減量
f'm: MIDDLE (50 mm)
,光学無限のフランジバック値
18)
手順
17)
で求めた結果より,
2
群調整ワッシャの増減する。
T2
値が正
(+)
の場合,
2
群調整ワッシャの厚みを増やす。
T2
値が負
(-)
の場合,
2
群調整ワッシャの厚みを減らす。
2
群調整ワッシャ
部品コード
厚さ
(mm)
4-162-793-11
0.2
4-162-793-21
0.1
4-162-793-51
0.02
Table
4-5-6
2群組立
2群化粧リング
2群調整ワッシャ
Fig.4-5-3
19)
「
4-5-1.
像点移動量/フランジバック
(f'F)
の確認」を行い規格値を満足するまで手順
1)
∼
18)
を繰り返す。
4-1-2.
調整手順
•
•
•
•
•
•
マウント部
バック調整ワッシャ
Fig.4-5-2
マウント部
バック調整ワッシャ
Fig.4-5-2
4-6.
合焦性誤差量確認
被検レンズと
AE
マスターレンズを下記の条件(注意
1
)で撮影し,それら画像を比較して誤差量(注意
2
)を確認する。
注意
1:
・撮影倍率(
60
倍,
40
倍,
20
倍)
・結像深度域確認チャート(傾斜チャート
2
種)
・
Defocus
量の範囲
0
±
10
μ
m
注意
2:
撮影倍率が高いほど誤差量が大きくなるため,結果判定しやすくなります。
測定値が範囲外の場合は「
4-8-5.
合焦性誤差量調整(⊿
SB
書き込み)」を行ってください。
使用機器
結像深度域確認チャート(
40
倍
/60
倍用)
「
Chart_for_checking_image_formation_40x_60x_(J).zip
」は各
HQ
から入手してください。
結像深度域確認チャート(
20
倍用)
「
Chart_for_checking_image_formation_20x_(J).zip
」は各
HQ
から入手してください。
ソフトウェア
以下のいずれかを各
以下のいずれかを各
HQ
から入手してください。
ソフトウェア
対象カメラ
DSLR-A700 Defocus checker
DSLR-A700
Defocus Checker 2
SLT-A37/A57/A58/A65/A77/A99
Table 4-6-1
カメラ(
DSLR-A700, SLT-A37/A57/A58/A65/A77/A99
のいずれか)
HASP
キー
パーソナルコンピューター(
Seus-EX
を使用可能なもの)
AE
マスターレンズ
J-6082-597-A: 50 mm/F1.7
照明
J-6082-642-A:
蛍光灯(指定演色)
J-6082-643-A:
蛍光灯器具(高周波点灯型)
メモリーカード
三脚
三脚
1.
準備
1)
カメラにメモリーカードを挿入する。
2)
カメラおよび結像深度域確認チャートを
Table 4-6-2
,
Fig. 4-6-1
,
Fig. 4-6-2
にしたがって設置する。
注意
1:
撮影距離は撮影倍率と焦点距離によって以下のように求められます。
[
撮影距離
] = [
撮影倍率
]
×
[
焦点距離
]
注意
2:
Table
4-6-2
のガイドライン表に従って,各組合せを選択してください。
注意
3:
60
倍チャートを使用した場合の撮影距離を屋内で確保できない場合は,
40
倍や
20
倍チャートでの組合せを暫定使用してください。
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
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