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SAL30M28 (DT 2.8/30 MACRO SAM) (DT 30mm F2.8 Macro SAM)
4-10
<参考
1: AE
マスターレンズによる撮影画像について>
(Fig. 4-6-4)
設営した環境における基準画像としてください。
AF
アシストチャート位置と等しい距離に結像のピークがあれば理想的ですが,実際にはピークが前後にずれた画像となることが
多くなります。
(環境,カメラ個体差,レンズ個体差などの諸条件が組み合わさるため)
そのようにピークが前後にずれた画像であっても,その環境下での参照基準画像となります。
カメラのシャープネス設定を+側にして撮影すると,結像エリアが際立ってピークを見分けやすくなります。
カメラのシャープネス設定を+側にして撮影すると,結像エリアが際立ってピークを見分けやすくなります。
ピクセル等倍に拡大
ある環境下における,
AEマスターレンズによる
撮影画像例
AEマスターレンズによる
撮影画像例
結像のピーク位置の見分け:
・最もシャープに写っているエリアの中央部
・色かぶりの少ないエリアの中央部
- 前方でのDefocusエリアはマゼンタ色かぶり
- 後方でのDefocusエリアはグリーン色かぶり
・最もシャープに写っているエリアの中央部
・色かぶりの少ないエリアの中央部
- 前方でのDefocusエリアはマゼンタ色かぶり
- 後方でのDefocusエリアはグリーン色かぶり
ピーク位置が偶然に
AFアシストチャート位置と等しい距離となった例
AFアシストチャート位置と等しい距離となった例
Fig.
4-6-4
•
•
•
•
•
•
<参考
2
:合焦性誤差量の確認例>
(Fig. 4-6-5)
被検レンズのピント位置(結像のピーク)が
AE
マスターレンズでのピント位置からどの程度ずれているかを確認する。
Fig.
4-6-5
判断例:
AE
マスターレンズに対し,被検レンズの合焦性には後方へのピントずれ傾向があり,その程度は約
14 cm
の誤差量である。
この誤差量を参考値と比較し,許容範囲内にあることを確認する。
範囲外の場合は「
範囲外の場合は「
4-8-4.
合焦性誤差量調整(⊿
SB
書き込み)」を行う。
被検レンズ(50 mm F1.4)での撮影画像例
AEマスターレンズでの撮影画像例
ピークエリア
(後方の目盛7∼8 cmの
辺りにある)
(後方の目盛7∼8 cmの
辺りにある)
ピークエリア
(前方の目盛6∼7 cmの
辺りにある)
(前方の目盛6∼7 cmの
辺りにある)
誤差量 = 約14 cm
SAL30M28 (DT 2.8/30 MACRO SAM) (DT 30mm F2.8 Macro SAM)
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4-7.
レンズ調整プログラムの導入
4-7-1. レンズ調整プログラム(ActuatorCheckerSAM)の導入
使用機器
パーソナルコンピュータ
レンズ調整プログラム(
レンズ調整プログラム(
ActuatorCheckerSAM Ver X.XX.zip
)
完成検査治具Ⅱ
注意
1:
パーソナルコンピュータは
Windows Vista/7
が正常に動作し,
USB
接続が可能であること。
注意
2:
レンズ調整プログラム(
ActuatorCheckerSAM Ver X.XX.zip
)は各
HQ
から入手してください。
1.
レンズ調整プログラム(
ActuatorCheckerSAM Ver X.XX.zip
)の保存
1)
レンズ調整プログラム(
ActuatorCheckerSAM Ver X.XX.zip
)を解凍する。
2)
「
ActuatorCheckerSAM Ver X.XX.exe
」を任意のフォルダに保存する。
注意
:
「
ActuatorCheckerSAM Ver X.XX.exe
」のバージョンは更新されることがあります。
4-7-2. 完成検査治具Ⅱの接続およびレンズ調整プログラム(ActuatorCheckerSAM)の起動
注意
1:
この手順を実施する前に「
4-7-1.
レンズ調整プログラム(
ActuatorCheckerSAM
)の導入」が完了している事を確認してください。
注意
2:
完成検査を行う場合,レンズを横に倒した状態(立てた状態にしない)で行ってください。
使用機器
パーソナルコンピュータ
完成検査治具
完成検査治具
II
注意:
コード類は付属されておりません。
AC
コード(市販品)
RS232C
ケーブル(
D-Sub9
ピン(オス・固定ねじ付き),
D-Sub9
ピン(メス・固定ねじ付き))ストレートタイプ(市販品)
USB to
シリアルケーブル(
D-Sub9
ピン(オス))
(市販品)
M-BOX-JIG (J-6082-722-A)
(完成検査治具(
J-6082-645-A
)に付属されているものでも使用可能)
レンズ調整プログラム(
ActuatorCheckerSAM Ver X.XX.zip
)
1.
接続方法
使用機器および,被検査レンズを
Fig. 4-7-1
のように接続する。
注意
:
完成検査治具
II
を接続していない状態では,
「
ActuatorCheckerSAM
」は起動できません。
完成検査時
完成検査治具
II
ACコード
D-sub9ピン:オス
D-sub9ピン:メス
RS232Cケーブル
USB to シリアルケーブル
レンズ
Fig.
4-7-1
•
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•
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•
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2.
レンズ調整プログラム(
ActuatorCheckerSAM
)の起動
1)
パーソナルコンピュータおよび完成検査治具
II
の電源を入れる。
2)
「
ActuatorCheckerSAM
」を任意のフォルダより起動する。
注意:
初めて使用するときには,
下記の画面
(Fig. 4-7-2)
が表れます。
ログイン画面に現れる
Com/User Characteristic Number
と,パーソナルコンピュータのメーカーおよび型番から
,
パスワードを
HQ
に問い合わせる必要があります。
例
Com/User Characteristic Number
:
iYdDZfq9q
パーソナルコンピュータ
:
SONY PCV-RZ33P
一度ログインした
PC
では,以後パスワードの入力は不要となります。
(パスワード入力画面も表れません。)
パーソナルコンピュータもしくは完成検査治具
パーソナルコンピュータもしくは完成検査治具
II
を変えた場合,
Com/User Characteristic Number
とパスワードが変わります。そ
のため,起動時に再度パスワード入力画面からパスワードの入力が必要となります。
3)
パスワードを入力して
[OK [Ent]]
をクリックすると,
下記の画面
(Fig. 4-7-3)
が表示される。
Fig. 4-7-2
Fig. 4-7-3
4-7-3. レンズ調整プログラム(ActuatorCheckerSAM)の初期設定
1)
レンズ調整プログラム(
ActuatorCheckerSAM
)を起動する。
Fig.
4-7-4
2)
画面が日本語で表示された場合は
[
設定
]
ボタンを,画面が英語で表示された場合は
[SETUP]
をクリックする。
注意
:
起動時の画面は初回起動時,または前回の起動時の設定により異なります。
3) SETUP
ウインドウが表示されるので,以下の内容に設定する。
MODEL
今回調整を行う機種
Language
Japanese
State
Final
Process
Service
Table
4-7-1
•
•
•
SAL30M28 (DT 2.8/30 MACRO SAM) (DT 30mm F2.8 Macro SAM)
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4)
全ての項目が設定された事を確認する。
Fig.
4-7-5
5) [OK]
をクリックして,
SETUP
ウィンドウを閉じる。
4-7-4. レンズ調整プログラム(ActuatorCheckerSAM)の検査手順について
検査の方法は,該当機種の検査をすべて連続して行う方法と,各項目の検査を
1
つずつ実施する方法があります。
検査をすべて連続して行う場合は,起動画面から
[START]
をクリックします。
検査を
1
つずつ実施する場合は,起動画面から各検査項目をクリックします。
4-8.
完成調整
/
検査
(ActuatorCheckerSAM)
使用機器
(
専用機器のみ記載
)
ボンド
(B-10)
4-8-1. 準備
1.
使用機器と被検レンズを接続する。
(
「
4-7-2.
完成検査治具Ⅱの接続およびレンズ調整プログラム(
ActuatorCheckerSAM
)の起
動」参照
)
2.
レンズ調整プログラム
(ActuatorCheckerSAM)
を起動する。
3. [
設定
]
をクリックし,初期設定を行う。
(
「
4-7-3.
レンズ調整プログラム(
ActuatorCheckerSAM
)の初期設定」参照
)
4-8-2. 完成調整/検査項目
1.
調整
/
検査方法
1) [Start[Ent]]
をクリックする。
2)
以下,画面の指示通りに操作する。
2.
調整
/
検査項目
1) AF/MF
スイッチ検査
2) LVDD1
消費電流検査
3)
フォーカスパターン検査
4) PI
調整
5)
フォーカスパターン
(Motor)
検査
6)
止まり精度検査
7)
⊿
SB
書き込み
8)
フォーカス調整端探査
注意
:
この
1
点は
[Start[Ent]]
で調整
/
検査した場合,自動では調整が行
なわれません。
4-1-2.
調整手順
•
Fig.4-8-1
Fig.4-8-1
4-8-3. フォーカスブラシ位置の確認/調整
使用機器
(
専用機器のみ記載
)
ボンド
(B-10)
1.
準備
被検レンズを分解,または組み立てて
被検レンズを分解,または組み立てて
Fig.4-7-2
の状態にする。
Fig.4-8-2
2.
確認/調整方法
1)
フォーカスを無限端に設定する。
2)
フォーカスブラシを固定しているねじ
1
本を緩め,ブラシの位置を調整する。
注意
:
フォーカスエンコーダフレキ基板のパターン切り欠き
A
とブラシの接触部
B
を合わせるように調整してください。
B
A
ボンド
(B-10)を塗布
フォーカスブラシ
ブラシ補強板
フォーカスエンコーダフレキ基板
Fig.4-8-3
•
SAL30M28 (DT 2.8/30 MACRO SAM) (DT 30mm F2.8 Macro SAM)
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3) [
フォーカス調整端探査
]
をクリックする。
4)
フォーカスブラシが∞調整端上にある場合は下記のポップアップウインドウが表示される。
Fig.4-8-4
5)
調整終了後,ねじの頭部にボンド
(B-10)
に塗布する。
(Fig.4-8-3
参照
)
4-1-2.
調整手順
4-8-4. 合焦性誤差量調整(⊿SB書き込み)
1
)
[
⊿
SB
書き込み
]
をクリックする。
[Select
⊿
SB]
ウインドウが表示される。
またこの時,現在の⊿
SB
が反転表示される。
2)
「
4-6.
合焦性誤差量確認」で確認した誤差量をもとにして⊿
SB
を書き込む。
例)
ピントを前方に変化させたい場合(前ピンにしたい場合):
反転されているボタン(現在の⊿
SB
)の1つ左隣のボタンを選択し,
[Enter]
キーを押す。
ピントを後方に変化させたい場合(後ピンにしたい場合):
反転されているボタン(現在の⊿
SB
)の1つ右隣のボタンを選択し,
[Enter]
キーを押す。
(1)
(7)
前ピンへ
後ろピンへ
Fig.
4-8-5
3)
「
4-6.
合焦性誤差量確認」
を行い,誤差量が参考値より小さい値であることを確認する。
誤差量が参考値より大きい場合は,再度
[
⊿
SB
書き込み
]
を行い,誤差量が参考値より小さい値になるまで手順
1)
∼
3)
を繰返
す。